mmapしたメモリの値がcoreに出力されない場合の対処

mmapしたメモリの値がcoreに出力されない場合の対処

Posted at May 18,2018 12:03 AM
Tag:[Linux]

mmapしたメモリの値がcoreに出力されない場合の対処方法を紹介します。

1.問題点

C/C++プログラムがセグメンテーションフォルトしたとき、mmapしたメモリをgdbで参照したときに、値を設定しているにもかかわらず、0しか表示されない事象が発生しました。

2.対処方法

/proc/PID/coredump_filterを書き替えることで実現できるようです。

プログラム動作時のcoredump_filterは次のようになっています。

# cat /proc/6235/coredump_filter
00000033

33をビット展開すると

0011 0011

となります。

この0~6ビットで何を出力するかが決まります。

各ビットのそれぞれの意味は次の通りです。

  • 0ビット:無名のプライベートマッピング (anonymous private mappings) をダンプ
  • 1ビット:無名の共有マッピング (anonymous shared mappings) をダンプ
  • 2ビット:ファイルと関連付けられたプライベートマッピング (file-backed private mappings) をダンプ
  • 3ビット:ファイルと関連付けられた共有マッピング (file-backed shared mappings) をダンプ
  • 4ビット:ELFヘッダーをダンプ
  • 5ビット:プライベートなヒュージページ (private huge page) をダンプ
  • 6ビット:共有されたヒュージページ (shared huge page) をダンプ

mmapしたデータを出力するには2ビット目または3ビット目に1を設定する必要があるので、両方のビットに1を設定するには、

0011 1111

つまり000003fにする必要があります。

このファイル、vimでは書き替えられないようなので、リダイレクトで書き替えます。

# echo 63 > /proc/6235/coredump_filter
# cat /proc/6235/coredump_filter
0000003f
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