絵のような風景(その1)

絵のような風景(その1)

Posted at July 14,2004 1:15 AM
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今秋、所属しているマンドリンクラブでフランスの作曲家・J.マスネの作品「絵のような風景」の指揮をするのですが、参考用に管弦楽のCDを購入しました。練習始まっているのでもっと早く購入すべきでしたが...。
曲の解釈は指揮者によって異なりますし、またオーケストラによっても演奏の質が異なるのでクラシックのアレンジを振る場合にはオリジナルの演奏をいくつか聴くようにしています。とは言っても目当ての曲が収録されたCDが1枚しか見つからない場合や金銭的問題もあるので(笑)、一律という訳ではありません。

マスネと言えば「タイスの瞑想曲」が有名でしょう。というか有名なのはこの曲だけです。したがって「絵のような風景」は相対的に知名度が低いのでCDはあまり出回ってないだろうと思っていましたが、Amazon でみつかりました。何枚かヒットしましたがとりあえず下記の1枚を購入。ちなみに Amazon はこれがデビューです。

絵のような風景?マスネ:管弦楽作品集
ガーディナー(ジョン・エリオット) マスネ モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団
ワーナーミュージック・ジャパン (2001/07/25)
売り上げランキング: 14,529

曲は4楽章からなる、曲名とおり絵画のような印象の情景描写の音楽です。

1楽章 行進曲 ニ長調 4/4拍子
2楽章 バレエの調べ ロ短調 3/8拍子
3楽章 夕べの鐘 ヘ長調 4/4拍子
4楽章 ジプシーの祭り ニ長調 3/4拍子

マスネは他にも「おとぎの国の風景」や「アルザスの風景」等の管弦楽組曲を作曲しています。
マンドリン界での「絵のような風景」は飯塚さんという著名な方のアレンジが出回っており、マンドリンオーケストラで演奏される機会は多いようです。ちなみにこの曲はマンドリンオーケストラの演奏を先に知りました。

CDを聴いた感想ですが、管弦楽では圧倒的な色彩感が印象的です。感覚的には他の管弦楽曲と比較してもそう言えるでしょう。音のキャンバスに散りばめられた多彩な音色は豊かに響きわたります。
マンドリンオーケストラとの比較で言えば編成の違いによるところが大きいでしょう。原曲は使用されている楽器の絶対数が多く、例えば一つのフレーズをとっても色々な楽器で織り成されている場面があり、その豊かな音色があたかも絵画を見ているのような感覚にさせられるのです。マンドリンオーケストラへの編曲では楽器や編成の関係上限られた楽器に置き換えられているため、この違いは否めません(アレンジが悪いという意味ではありません)。
その他、マンドリンでは難易度の高い部分でのアーティキュレーションが管弦楽では明確に表現されており、これも参考になりました。

次に楽章毎の感想です。1楽章は原曲の素材がもつ音色の豊かさに加えてデュナーミク(音量変化)も鮮やか。2楽章のワルツはやや重い感じのテンポで、しっかり歌いあげているという印象。3楽章は美しい旋律が流れてくるのですが、鐘を模倣したホルンの突然のffはやや耳障りに感じました。4楽章は快速なテンポで華やかさが際立った演奏になっています。
とりあえずここまで。次回は他のCDとの比較で述べたいと思います。

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