コメント投稿時のPerlエラーを解消する
私のウェブログは自宅サーバで運用しています。OSは Windows XP です。
で、当初はそれほどでもなかった(というか皆無)Perlのエラーダイアログが、3.11にアップグレードした辺りから画面に5?10枚/日ほど表示されるようになりました。どうもコメント投稿等やエントリー投稿が引き金になっているようです。自分のPCでコメントを投稿しても発生します。またコメント投稿等も正常終了しない(応答が返ってこない)ことがしばしばありました。そのまま放っておくとコメントが二重投稿されてしまうケースもあるようで投稿された方には大変ご迷惑をおかけ致しました。
時間が経過してもいっこうに回復する気配もない(というか待ってて直るはずもない)ので、さすがに困りました。サイトを検索してもそれらしき情報がみつかりません。Perlのバージョンを入れ替えようか、または Movable Type を新規インストールにしようかと策を講じておりました。
が、しつこくサイトを検索していたところようやく下記の記事にたどり着きました。
対処は mt.cfg に下記の1行を追加するというものです。
LaunchBackgroundTasks 0
記事と私の事象は微妙に異なるようですが、「WindowsのPerlでは対応していない機能がある」という文言になんとなくピンときて(笑)、この設定を行ってみることにしました。デフォルトの mt.cfg ではこの値に関する記述はありませんので(追記:記述がないのは 3.0D の mt.cfg です)ファイルの一番下にちょろっと追加。ちなみにこのオプションについては
の下から6番目に説明があります。下記は該当部分の抜粋です。
LaunchBackgroundTasks
タスクの中には、デフォルトで、バックグラウンドで実行されているものもあります。 この仕組みによって、Movable Typeがたとえば再構築など重要なタスクを実行している間、ユーザーや別のソフトウエアはアプリケーションを継続して使うことができます。 ただしこの機能はホスティング環境によっては機能しないこともあります。 効果のない機能がある場合は、LaunchBackgroundTasks 0 を設定してみてください。
具体的な原因は「(Movable Typeが使用する)PerlIS.DLL がfork関数に対応していない(実装されていない)ためにエラーが発生する」ということらしいです。forkというのは簡単に申しますと、いくつかのプログラムを同時に走らせるためのもので、同時に走らせることで処理を早く終わらせられます。ちなみにforkを行っているのは
- lib/MT/Util.pm
の1000行目辺りにある、下記関数の青字部分1ヶ所だけです。
sub start_background_task {
my ($func) = @_;
if (!launch_background_tasks()) { $func->() }
else {
$| = 1; # Flush open filehandles
my $pid = fork();
if (!$pid) {
# child
close STDIN; open STDIN, "</dev/null";
close STDOUT; open STDOUT, ">/dev/null";
MT::Object->driver->init();
$func->();
CORE::exit(0) if defined($pid) && !$pid;
} else {
MT::Object->driver->init();
}
}
}
この対処を実施してからすでに1週間以上経つのですが、エラーは発生しなくなりました。コメントも(やや時間がかかりますが)正常終了します。その代償として新規エントリーの投稿にえらく時間がかかりようになりました(笑)。おそらく並列処理をやめて直列で処理を行っている分、時間がプラスされたのでしょう。コメント投稿も完了するまでに数十秒ほどかかるようです。申し訳ございませんが気長にお待ちになってやってください。
追記:本事象は3.0Dからのアップグレードによるものでした。動作が変化した原因につきましては(o)さんから頂いたコメントを参照ください。
フレーム利用時に表示がずれる不具合を解消する
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対処としてはウェブログを表示する frame タグに scrolling 属性(青色部分)を付与すると解消します。この属性を付与することで解消するということはフレームにした場合、レンダリングでスクロールバーの存在を適正に認識できていないことが原因と考えられます。
<frame src="http://~/" scrolling="yes">
scrolling 属性には
- yes:常に表示
- no:常に非表示
- auto:自動
の3種類があります。「no」は対象外として、正常にレンダリングされるのは「yes」のみです。「auto」はデフォルト値のため、記述しても設定しない場合と同じ効果しか得られません。なお「yes」に設定するためスクロールが不要な場合もスクロールバーエリアが表示されます。予めご容赦ください。
.htaccessによる文字化け対策
TypeKey認証やコメント投稿の後で文字化けが発生するという質問を最近何件か頂いています。TypeKeyの文字化けについてはHTTPリダイレクトを伴っており、ページ直前のHTTPレスポンスで返却されたcharsetを見てしまうのが文字化けの要因と思われます(発生するサイトとしないサイトの違いは不明です)。下記のサイトに解説があります。
ただしコメント投稿後の文字化けは原因不明(リダイレクトではないという認識)です。
上記のサイトにも少し書かれていますが、リダイレクトによる文字化け解消について .htaccess を利用する方法がありましたのでご紹介します。
1..htaccess ファイル作成
まず .htaccess というファイルをテキストエディタ等で新たに作成し(既に存在する場合はその中)、そこに下記のいずれかの青字部分を記述します(とりあえず上の方をお試しください)。記述例は文字コードが UTF-8 でファイルの拡張子が .html の場合です。
明示的に文字セットを指定していない応答に追加されるデフォルトの文字セット
AddDefaultCharset UTF-8
ファイル名の拡張子を指定されたコンテントタイプにマップ
AddType "text/html; charset=UTF-8" .html
上の設定はHTTPヘッダで charset が設定されていない時に文字コードを指定するものです。
下の設定は拡張子に対応するコンテントタイプ(MIMEタイプ)の設定が目的です。phpファイルも対象に含む場合は
AddType "text/html; charset=UTF-8" .html .php
としてください(拡張子の間は半角空白、拡張子のピリオドはなくてもいいようです)。
記述した行の最後は改行してください。文字コードの部分は「EUC-JP」「Shift_JIS」等、使用されている文字コードに適宜修正ください。
技術的な話をすると、上記はいずれも Apache ディレクティブですのでHTTPサーバに Apache が使われていることが前提になります(多分この文章は無視されても大丈夫だと思います…)。
2.ファイル配置
.htaccess を配置(アップロード)します。このファイルの内容は、ファイルを配置したディレクトリおよびそのサブディレクトリ全てに適用されますので(サイトのトップディレクトリにあると思われる)index.htmlが配置されているディレクトリに配置します。
以上です。なお上記の対策は動作を確認できてないこともあり、完全な不具合解消を保証するものではありませんので予めご了承ください。また本設定がコメント投稿後のページ表示にも適用されればいいのですが(CGIからの出力は一旦HTTPアクセスが行われると思っているので適用されそう?)、そうでなければカスタマイズされたページのどこかに文字化けの要因が潜んでいると考えられます(感覚的にはHTMLタグの文法エラー等ですが改善性については未知です)ので、申し訳ございませんが「デフォルトのテンプレートから少しずつカスタマイズして動作をチェックしてみてください」という原始的なアドバイスしかできません。併せてご了承願います。
↑一応動作確認できているサイトあります。なお文字化けの原因は「続きを読む」を折りたたむスクリプトにあるようでした。ご利用中の方にはご迷惑おかけして大変申し訳ございません。とり急ぎお詫びまで。